プロテインの効果は2時間続く
炭水化物やタンパク質、脂質は三大栄養素と呼ばれ、人間が生きていくうえでとても大切な栄養素です。特に、タンパク質は人間を含む多くの動物にとって、最も重要な栄養素だといわれています。
牛乳由来のホエイタンパク質は、数あるタンパク質の中でも栄養価が高く良質なタンパク質として有名です。このホエイタンパク質が食欲を抑える効果があるといった研究は多く報告されています。
最近では、食べ過ぎや間食を防ぐにはホエイプロテインを飲むと効果的だという研究が多数あります。今回紹介するのは、間食に対してプロテインがどれだけ効果的かがわかる調査になります。
食事の前にホエイプロテインプロテインを飲むと、胃や腸で満腹感を与える物質が分泌されて、食欲が抑えられることが分かっています。では、ホエイプロテインが食欲を抑えてくれる効果は、どれくらい続くのかを調べた研究を紹介します。
ホエイプロテインとマルトデキストリンという炭水化物を比較して、胃腸から分泌されるホルモンがどれだけ違うかを検討してあります。人間が満腹感を感じるのは食べ物を口にし、それが胃や腸に届いて食べ物を受けとったサインとして数種類のホルモンが分泌されたときです。
このホルモンたちを多く分泌されてくれれば、満腹感はより強いものになります。実験の結果としては、マルトデキストリンを溶かしたものよりホエイプロテインの方が、より多くのホルモンを分泌しました。
この実験でも、炭水化物よりもタンパク質の方が、満腹感を得やすいことが証明されています。本題のホエイプロテインによる満腹感の持続時間ですが、2時間が目安になることが判明しました。
プロテインを飲んで30~40分でホルモンの分泌量がピークを迎え、満腹感は上昇して空腹感は低下します。その後2時間経過すると、どちらもピーク時の半分程度まで戻ってしまいます。
2時間半後には、プロテインもマルトデキストリンも同じくらいのレベルまで戻ります。この結果から、ホエイプロテインを飲めば2時間は食欲が抑えられることが分かりました。
今回の研究では間食を防ぐのに特に効果が発揮されると思います。小腹が空いたときや、何か無性に食べたくなったときにホエイプロテインを飲んでおけば、余計なカロリーを摂らなくてすみます。
参考文献