プロテインレバレッジ解体新書

食べ過ぎを抑える「プロテインレバレッジ」について解説しています

タンパク質が食欲を抑える【プロテインレバレッジ仮説】

  • お腹は空いていないのに何か食べたい
  • しっかり食事をとったのに何だか満足できない
  • ついついお菓子を食べてしまう

そんな経験ありませんか?

 

ダイエットを頑張っている方なら、“食べたい”という欲求を我慢するのに大変な苦労をすると思います。あなたの食欲が止まらないのはどうしてでしょうか?食欲を抑えられずに食べ過ぎてしまうのは「タンパク質が足りないからではないか」という考え方が広まっています。

 

これまで肥満は、脂質や炭水化物の量が問題だとされてきました。ですが、結局のところ食べる量を減らしてカロリー制限をすれば、やり方は関係ないことが分かっています。誰かに管理してもらっているのなら大丈夫ですが、自分で食事管理をするのは大変なことです。

 

人間にとって“食べたい”という欲求は非常に強く、食欲のコントロールはダイエットをする上で最も困難な課題です。肥満の原因は食べ過ぎであり、この食べ過ぎを防いでくれる救世主こそがタンパク質です。

 

オックスフォード大学のシンプソン博士が2005年に「必要な量のタンパク質を摂取するまで、カロリーを増やし続けてしまう」という仮説を発表しました。この仮説は「プロテインレバレッジ」と呼ばれています。

 

プロテインレバレッジ仮説によれば、食欲が止まらないのはタンパク質が不足しているからだとされています。1日のタンパク質必要量をクリアできるまで、人間の食欲は満たされることがないのです。

 

肥満の方の食事を分析するとタンパク質の摂取量が全体の15%程度で、色々なグループで検証しても同じような傾向がみられました。そのことから、食欲がおさまるタンパク質の摂取量はカロリー全体の15%が最低ラインではないかと考えられています。

 

お肉や魚などをしっかり食べてタンパク質の摂取量を調節すれば、“食べたい”という欲求を抑えられます。お菓子やスイーツばかり食べていないで、しっかりタンパク源を食べることで、ダイエットの苦しみを和らげることができるでしょう。

 

今ではスーパーやコンビニに行けば、高タンパク質な食品は簡単に手に入るようになりました。安くて手軽にタンパク質を補給するには、卵やプロテインがお勧めです。最近のプロテインは安くて美味しいので、ジュース感覚で飲めたりします。

 

プロテインレバレッジに関しては、その効果を証明する研究報告が多数あります。まだまだ検証の余地はありますが、食欲を抑えることに関しては高い効果を発揮できることは分かっています。

 

食欲の我慢から解放されるには、お菓子やスイーツばかり食べていないでタンパク質を摂取しましょう。まずは最低ラインであるカロリー全体の15%を目安に、タンパク質を意識して増やしてみると世界が変わるかもしれませんよ。

 

参考文献

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1467-789X.2005.00178.x