プロテインレバレッジ解体新書

食べ過ぎを抑える「プロテインレバレッジ」について解説しています

たった1杯のプロテインが満腹感を与える

人間の食欲はタンパク質の摂取量を増やすことで抑えることができます。暴飲暴食や無意識な間食を避けるためにも、タンパク質は重要な栄養素です。以前、食事の30分前にプロテインを飲むことで、食欲の減退とカロリー摂取量の減少がみられるという研究を紹介しました。

 

その研究では、1回のプロテイン摂取量が60gとかなり多めに設定されていました。一般的なプロテインの推奨摂取量は1回につき20~30gとされており、実験で用いられた60gのプロテインは通常の2~3倍量になっています。

 

今回紹介するのは、1回のプロテインの摂取量を増やすと満腹度がどう変化するかを調べた研究です。1回のホエイプロテインの摂取量を20g、40g、60g、80gの4つのグループに分けて検証しました。いずれの場合も空腹感が大幅に減少し、明らかに食べる量も減っていました

 

平均して空腹度は50%ほど落ちており、最大で65%の減少がみられた人もいました。しかし、グループ間の明確な差は確認できず、ホエイプロテインの摂取量を1回につき20g以上に増やしても、それほど意味はないという結果が出ています。

 

ホエイプロテインが満腹感を高めて食欲を抑えるのは明らかですが、摂りすぎても効果は変わりません。1回の摂取量は20gでも十分効果を発揮してくれます。この実験は間食としてプロテインを飲んだ場合に、その後どうなるかを調べています。

 

食事の30分前ではないので条件としては異なりますが、食べ過ぎを辞めるためにプロテインを飲むなら、1杯分の20gを目安に摂取してください。過剰にプロテインを飲んでも、それほど大きな効果は期待できないでしょう。

 

参考文献

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0195666315002342